茨城県 牛久市
住宅、理容室
増築
146.18㎡

命を纏う建築

将来的な増築を見越して計画的に余白を残し美容院が建てられていた敷地に既存建物と連結する形で住宅・理容室の併用住宅を増築する計画
構造的な安全性を担保しながら、既存建物との調和も求められました。ここで行われるのは人の髪を扱う仕事であり、その髪に命と力を与える作業です。その営みを包むのに相応しい、自然と共にあり命を感じる建築と空間を考えました。
ルーバーには敢えて耳付の木材を用い、木の一本一本が持つ個性が引き立つように正面だけ黒い防腐塗装を施すことにしました。時が経つにつれ、やがてルーバーは木の本来持つ色からシルバーへと変色していきます。この建築は人が歳を重ねるように、経年とともに様相を少しづつ変化させていきます。
時間を重ねることを憂うのではなく、身体に近い感覚で建築が経年していく時、そこに建築としての人格のようなものが現れ、その瞬間に命を纏うことができるのではないか。そんな生きた命ある建築を目指しました。
Photographer:Ippei Yume

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